事実において国際連盟が成立するとユダヤ人等は、ここに堅固な地盤を築くために、不断の努力を払ってきた。その結果として連盟の内外は、ついにユダヤ人をもって充たされるに到った。日支問題勃発の際、連盟においてこの問題が論議された当時、我々はいわゆる非常時として活躍し、国民みな非常に緊張して、ジュネーブの空を注視しておった。日々の新聞によると、フランス代表はかく言った、スペイン代表はああ言った、あるいは英国外相はこのように述べたと、逐一報告されている。しかし新聞にはフランスとか、ドイツとかあるいは英国とか、各々その国名が並んでいたが、これらの活動人物を民族的に観察しておったものは一つもない、そこでこれらの人々を民族的に見ると、この連盟内外にはユダヤ人の勢力が、いかに根強く植え付けられているかが実際にうなづかれる。
最初に、日支問題勃発以来、我々日本人の脳裏に深い印象を与えた連盟事務総長ドラモンドは英国ユダヤ人である。事務総長の独りは我が杉村陽太郎氏で、今一人の事務次長はアブノールという仏国ユダヤ人である。
その後ドラモンドが事務総長を勇退し、事務総長であったユダヤ人アブノールが、事務総長就任し、国際連盟の元締めは、依然ユダヤ人によって占められている。
国際連盟の四人の部長はみなユダヤ人である。その一人は交通部長でリットン調査団の秘書長となった仏国ユダヤ人のハースである。我々に大憤激を与えたかのリットン報告書は、リットン卿の名前になっているが、あれを起案したのはこのハースである。彼はまた連盟から派遣されて、支那の交通顧問ということになっている。
次はかの有名なライヒマン博士である。彼は連盟の衛生部長で、上海事変当時真如の無線電信所に立てこもって、三百何十通の日本に不利なる秘密電報を打ったポーランドユダヤ人である。ライヒマンは国際連盟から、支那の技術的援助の名目で派遣され、この間しばしば支那に往復したが、当時問題になったところの宋子文らの親米排日要人によって企図された銀公司は、ライヒマンの計画であることが暴露報道されている。
その次には、経済部長はドイツユダヤ人ソルターであり、宣伝情報部長はユダヤ人コンメンである。
日支交渉の大詰めに活躍したチェコ・スロバキア代表ベネツシュは、やはりユダヤ人である。彼はチェコ・スロバキア建国以来の外相で、かつ連盟創設者の主なる一人である。過般の日支事件に、彼が小国側の陣頭に立ちいかに活躍したかは、今なお吾人の記憶に新たなるものがある。彼はその後チェコ・スロバキア第一代の大統領ユダヤ人マサリツクに次いで大統領に就任した。
欧州大戦後、このチェコ・スロバキア国が独立する際、我が日本は多くの同情をこれに寄せ、少なからず援助を与えている。しかるに日支問題が連盟会議に討議せられた時、日本を仇敵視し、最も激しく日本に楯突いたのは、このチェコ・スロバキア国の代表たる一ユダヤ人であった。彼は国家の代表としてよりは、むしろユダヤ民族の代表として、活動したのではあるまいか。スペイン代表マダリアーガもまたユダヤ人で、彼の活動も素晴らしいものであった。
19カ国委員会の議長をやり、最後の総会で議長を勤めたベルギー代表イーマンスは、ベルギーのユダヤ人で、ベネツシュとは無二の親友である。
日支事変が始まった当時、仏国代表として連盟に牛耳をとり、その後間もなく死んだ有名なブリアンの秘書官長は、支那通で親支主義者のレーゼという、フランスユダヤ人である。
右のほか連盟の外郭においても吾人は大なるユダヤ人を見るのである。すなわち英国前外相レーヂング卿も、次の外相サイモンも共に英国ユダヤ人であることは、有名な事実である。
なお支那本部におって、満州事変上海事変当時、日本軍と大なる交渉を持った英国公使ラムプソン、米国公使シムプソンはいずれもユダヤ人で、また上海工部局長(市長)として有名なフェツセンデンが米国ユダヤ人であることはこれまた周知のことである。
このように系統的に集めて見ると、国際連盟の内外における活動役者のほとんど大部分が、ユダヤ人であったという事実に、いまさら一驚を喫する次第である。
この国際連盟の会議中に、ユダヤ人会議がしばしば開かれている。それはドイツ、フランス、ベルギー、イギリスその他の国々からユダヤ人が集まって、ユダヤ民族としての会議を開いたのである。これは日支問題について、ユダヤ民族として取るべき方針を決定するための会議であったのである。その他フリーメーソンの会議もしばしばジェネーブの一角に行われている。
連盟の会議における日支交渉の論議は、民族的に見て、結局日本人対ユダヤ人の論争であったというて、決して過言ではない。またこれと同時に連盟内外におけるユダヤ人の勢力が、いかに偉大であるかということを窺知することができよう。
以上記述したところを一層見やすくするため、これを一表にまとめると次の通りである。
右の表によって、連盟におけるユダヤ人勢力なるものが判然すると同時に、ユダヤ人を主とするフリーメーソンの秘密結社に、支那代表が加入していることもまた注目に値する。またこれらのことを頭に置かずに、全然不認識で彼らと交渉しても、それがうまくいくはずはない。我が国の連盟脱退そのものの善悪良否は別として、結局日支交渉が42対1の結果を現したのは、けだし当然といわねばならぬ。