ユダヤ人の財的勢力とその影響

国家なき民族、神の選民として、世界の最高人類たるの誇りを有し、かつ民族愛に燃ゆるユダヤ人の武器は、金力と言論機関の掌握である。

ユダヤの金力は、ヤコブ・シツフ一族の金力において、既に窺知し得るところであるが、その金力は単にヤコブ・シツフや、ドイツのワルブルグ家だけではない。日本を除く各国においては、ユダヤの資本的勢力が確立されている。

英国には英国の金融王で、世界経済界の中心人物たるモンターギュ・ノルマンがいる。彼は前大蔵大臣で現英蘭銀行総裁である、彼が英蘭銀行の椅子にあること既に十五年、英国黒幕中の第一人者として、またその神出鬼没の行動は有名なものがある。

そもそもこの英蘭銀行なるものは、昔オランダから移住したユダヤ人の創設したものであるから、ユダヤ人ノルマンが総裁をしているのは当然なことである。なお英国には世界大戦の大成金として有名な、ギリシャ生まれのユダヤ人サー・バジル・ザバロフがいる。彼が英国の重工業で儲けた利得は300億と称えられている、そして彼は英国の大軍需品製造会社ヴィカス・アムストロングはもちろん、ドイツのベルリン・ベルグマン及び米国の造船並びに兵器大工場とも密接なる関係を持っている、そしてヴィカス・アムストロングの株主の中には、前内務大臣で軍縮会議の主催者ヘンダーソンも、サイモン外相もいる、サイモンの持株は1万5千株余と伝えられている、これらのユダヤ人が皆フリーメーソンの結社員であることは申すまでもない。

またフランスの新成金に、ハンガリーユダヤ人オーラス・フィナリーがいる、彼は仏国際大の事業銀行たるパリ・ペイバ銀行の総裁であると共に、仏国の電気事業、石油事業、無線電信会社及びラヂオ等を完全に支配し、大兵器製造会社シュナイデルを掌握し、更に国外ではシュナイデルの弟会社墺国のスコた兵器工場を支配し、米国の兵器製造会社に関係し、またドイツの大化学工業で資本金70億フランの大トラストと連携し、英、米、仏、スイスの各化学工業会社と相協同している。

このほかフィチリーは仏国の大新聞ランデビープル、ルーブル、レコードパリ、ブテイパリジャンの四紙を所有し、なお仏国の田舎新聞四百をその手中に収めている、したがって彼の勢力たるや推して知るべく、彼の会社の重役は政治、外交、経済界の大立物で網羅している。

かの仏国の非常な愛国者で、満州事変当時その機関紙ランデビープルによって、日本の行動を正当有利に欧州に紹介した香水王コテイー氏も、その反ユダヤ主義、反フリーメーソン主義が、フランスのこのユダヤ王に睨まれずにはおらなかった。彼はユダヤ王の巧妙なる間接射撃を受け、コテイーの後妻のユダヤ人であった所を利用されて、婦人の離婚金4億5千万フランを巻き上げられ、その上ランデビープルに対する紙の不買同盟を食わされて、完全に没落してしまった。そして今までの反ユダヤ愛国新聞ランデビープルは、ユダヤの機関紙に変わったのである。

以上は欧州におけるユダヤ資本力の著名な一部を紹介したに過ぎない、しかしこれでユダヤの東西南北縦横に張り渡された国際資本網の偉大さを想像するに十分であると思う、またかくの如き大資本家を背景とする欧米の政治外交家が平和会議や、軍縮会議をやるのであるから、自分の持株がゼロになるような軍備縮小など成立するはずはない、軍縮会議があればある程、欧米の軍備は逆に増加して行くのはむしろ当然で、事実はこれを裏書きしているのである。

なおこのほか昔から有名なユダヤ資本家を挙ぐれば、ロンドンパリウィーンに本拠を置くロスチャイルド一家を第一として、ロンドンのサツスーン、ラファエル、ステルン、パリのカモンド・フォールド、ペチエール、ベルリンのブライヒ・レーデル、ワールスチヨーエル、メンデルスゾーン、米国のフレールス・ダザート、セリグマン等屈指のものである。なお極東においては、香港第一の富豪はサー・チエルチェーターであって、上海第一の富豪はエヅラ、サツスーン、ハードン、カドウリの面々である。またブタペストにおいても、コンスタンチノープルにおいても、アムステルダムにおいても、ユダヤ人は富豪として屈指の位置を占めている。

日本の貿易の王座を占めている絹糸は、ニューヨークのシルク・アソシエーションのユダヤ人ジアリーによって、その相場が決定され、日本財界はこれによって一喜一憂している。近来急激なる発達を遂げている我が人絹貿易は、ほとんどユダヤ人の手によって取り扱われている。日本の横浜、神戸、東京などで、外国の支店や出張所が随分出ているが、このうちにはユダヤ関係は決して少なくはない。

日露戦争においては、日本はユダヤ人の外債応募によって、戦争を遂行し得たが、欧州諸国においても、その軍資金は主として、ユダヤ財閥の提供に依る所であると聞いている。ユダヤ人は、金は世界の第一の力であると認識しており、それについて独特の才能を持ち、非常な努力を続けてきた結果、今や全世界の商業利得の三分の一は、ユダヤ人のポケットに入ると言われたことは、既に十数年前の、米国ユダヤ新聞に記載された所である。目下全世界の資本の三分の二は1350万のユダヤ民族によって掌握されている。しかもユダヤ人は更に進んで、この金力を増加すべく、あらゆる手段をもって努力をなしつつある。

現在の世の中は、これまた、ユダヤ人の思想的宣伝によって、物質第一主義で、何事にも金が物を言うようになった、政治も外交も金力を除外して行うことは出来ない。極端になると人間の精神まで金力によって左右せらるる世の中である。近頃、満州事変以来、我々精神生活者たる軍人も、どうやら社会的に明るい生活をするようになったが、欧州大戦当時の黄金の浪の打ち寄する時代、すなわち大景気時代には、一般民心は黄金熱にうかされ、軍人などには鼻もひっかけない時代があった。

とにかく黄金力の作用は、随分偉大なものである。しかるにユダヤ人が、今ほとんど世界の財界を左右しているのであるから、そのユダヤ人のちからというものは、決して軽視することが出来ないと私は考える。ドイツユダヤ排斥の巨頭ヒットラーも、ナチスの主要綱領たるユダヤ排斥を、徹底せしむることが出来ないのは、結局ユダヤ人の財界勢力の圧迫によるものであると、看做している向きもあるが、決してヒットラーに対する誣言ではないと思う。

将来日本がいずれかの国と戦争をする際、たとえ日本が自給自足、すべて自力をもって戦争を遂行するものとしても、この世界的ユダヤ大金権の、直接間接の作用と、良きにつけ悪しきにつけ無関係で終始することができようか。

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