右のごとくユダヤ人が一方には、多数の国民の脚下に作用しておったが、また一方には更に高級ユダヤ人は、政府の頭上に策動しておったのである。すなわちベートマン政府の顧問の顔触れは、次のユダヤ人達であった。
すなわち大海運業者ユダヤ人バリン、汎ユダヤ新聞の同人である所のベルリーネル・ターゲブラットのテオドル・ウォルフ、ドイツの銀行頭取で、ユダヤ人大銀行家スバイエルと、姻戚関係のあったフォン・ゲヴィンネル、それからユダヤ人の工業及び財政上の諸企業団体の統率者であるラーテナウ等であって、これらユダヤ巨頭が政府要路を擁して、政府内に勢力を振るっておったことは、ちょうど他のユダヤ人が、国民に対して勢力を振るっておったと同じ関係であった。